……うん。貴方が通りがかるの、ここで待ってたの。
これ。
あ、朝一番に渡したく、て……。
という、ことで。
バレンタインのチョコレート!
受け取って……くださる?
心を込めて、作ったので。
よかったら食べてほしいわ……。
……私、この通り長年引きこもりで。
料理とか、全然したことがなくて……。
本当苦手っていうか苦手以前で。
お恥ずかしい限りなんだけど……。
やれるだけのことは、やったつもりよ。
とはいっても、本当に初歩的なつくりなんだけど……。
でも、だから。
逆に心配はないっていうか。
食べても危険性はないわ。
おそらくね。
その分、包みは可愛くした、から。
なんなら飾ってくれるだけでも……。
あっ……!?
い。一気にいったわね。
……どうかしら。おいしい?
ていうか問題なく食べられる?
よかった……。
うん。不安だったの。
私の作る料理って、こう。
「いっそ激しくまずい方が、まだ個性的」みたいな。
なんともコメントしがたい、微妙な品質になりがちだから……。
え!?
あ、貴方もチョコレートを用意してくれていたの!?
ありがとう……嬉しい……。
もちろん、いただくわ。
何言ってるのよ。
貴方からいただけるものは、みんな宝物よ。
すごく嬉しいわ。
……大切に、食べるわね。
えっ? 貴方も同じ気持ちだった……?
そ、そう……。
ありがとう……。
本当にいつも、ありがとう。
そうだ! お返しをしなくっちゃね。
この。今いただいたチョコレートのお礼……。
もっとレベルアップできるように、頑張るから。
来月も!
楽しみにしてて、くれる?
ありがとう!
楽しみにしていてね。
「やる」と言ったからには、ちゃんと仕上げて見せるわ。
ありがとう!
楽しみにしていてね。
「やる」と言ったからには、ちゃんと仕上げて見せるわ。